オーガニックと自然エネルギー

公開日: : 最終更新日:2020/11/03 脱原発・自然エネルギー, 食・農業・環境

「第5回オーガニックライフスタイルEXPO」
 レポートの続き。

セミナーでは、自然エネルギー事業を展開する
農業者によるフォーラムを覗いた。
「東日本大震災から10年目を迎えて、
 現地の農家兼発電事業者が語る未来」 という長いタイトル。

互いに相手を 「ダチ」 と呼び合う、同志ともいえる
ジェイラップの伊藤俊彦さん(福島県須賀川市)が登壇する
とあっては、顔を見せないわけにいかない。

伊藤さん率いる(株)ジェイラップでは、
3.11の後、自分たちでエネルギーも産みだそうと、
馬車馬のような勢いで太陽光発電に取り組んできた。

現在までに本社敷地内で2メガ級のパネルを設置し、
さらに54ヵ所の小規模発電を創設して、その総発電量は
6メガワット(6千キロワット=6百万ワット)に上る。

売電利益も相当なものだが、それは本来の目的ではない。
その利益によって地域の農業を活性化させる。
農家を元気にさせるための資金として活用する、
という構想のもとでの取り組みである。

FIT(固定価格買い取り制度)価格は下がってきているが、
今後は自社電源としても活用する計画で、
さらには廃熱やメタンガスによる発電構想も抱いている。

今や水田120haの仲間のコメにとどまらず、
他産地のコメに野菜・果物も集まってくるジェイラップ。
農協も凌ぐ勢いで農家をまとめてきたが、
近未来での農業人口の大激減が予想される今日、
この先どうやって生産と農地を守っていくか、
その鍵としての 「発電」事業というワケだ。

伊藤さんのトーンが上がる。

「日本は再生可能エネルギー大国。発電による収益で
 農地を持続させ、イノベーションを起こしたい」 と。

もう一人のパネラー、福島県南相馬市を拠点に活動する
NPO法人野馬土(のまど)代表理事・三浦広志さんもまた、
グリーンエネルギーでの地域おこしを展開している。

ソーラーシェアリング(農地に太陽光パネルを設置し、
農産物と電力を産み出す) で小麦を栽培し、パンも作る。
農家所得の不安定さを補てんする財源としても
活用する。
3.11後に増えた荒れ地は 「チャンス」 だとも語る。

被災地での農業復興に、自然エネルギーは貢献する。
新規就農者が “ 半農半X ” で楽しく暮らしていく上でも、
エネルギーはキーワードになる。

さらにパネラー、農水省の環境政策室課長補佐である
長野暁子さん(気候変動国際交渉班) は、
農業は気候変動のソリューション(課題解決) に
欠かせないジャンルだと説く。

実は温室効果ガスの4分の1は
畜産も含めた農林業から発生している。
メタンガスである。
健全な土作りは炭素を土壌中に貯める
(CO2吸収力を高める) 効果がある。

オーガニックはCO2削減に貢献する。
加えてオーガニックと自然エネルギーには親和性がある、
ということだ。

宮崎県新富町に有機農業で新規就農して会社を興し、
これからソーラーシェアリングに取り組みたいと語る
「みらい畑」 代表・石川美里さんの質問に答えた、
伊藤さんのセリフがニクい。

やる気(木)と負けん気(木)を植えて、
なにくそ(糞)を撒けば、必ずイイものができる。

いただきました、 ★ 三つ!(え? 古い?)

会場では、吉田太郎さんに遭遇。
新著 『コロナ後の食と農』 が 「あと一冊残ってる」 と言われ
思わず購入、サインもいただく。
すかさずサインペンが出てくるところが、ニクい。

<ちなみに、この著作では僕が大地を守る会のHPで連載した
 「history」も引用されています。>

また、竹村真一さん(京都芸術大学教授)はじめ
懐かしい顔にも何人か出会い、
近況など語り合ったりして楽しくもあったが、
やっぱり全体を通して、物足りなさは残った。

もっとイメージ力を鍛えよう。
そんなオーガニックEXPOであった。

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