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吉田太郎が語る「コロナ後の食」とは-

2020/08/03
  • 新型コロナウィルス
  • 食・農業・環境
吉田太郎が語る「コロナ後の食」とは-

記録的な降雨量と日照不足を残して7月が去り、
8月1日、東海地方の梅雨が明けたと思った途端、
一気に猛暑が到来した。

5月中旬から始めたジョギングの途中。
天に向かって勢いよく花開かせた黄色いカンナに声援をもらう。
夏! -ですね。

隣の菜園では、瑞々しいミニトマト。
ここでミネラル補給といきたいところを我慢して、
写真のみ。

 

丹那盆地も、真夏の空気で充満してきた。

客足もだんだんと戻ってきているが、
引き続き接客に注意を怠らず。

 

この間も新型コロナ感染者は増加の一途を辿っている。
7月29日の感染者が全国で1259人、初の千人超え。
ついに岩手県でも感染者が出た。
31日には東京都で472人、全国で1571人。
入院患者、重症患者も増加している。

30日には東京都の医師会が
「すぐに国会を開いて特措法の改正を!」
と緊急提言を発表した。
補償をセットにした休業要請にPCR検査の拡充を求めている。
それでも国会は開かれず、首相の会見も行われない、
そんな日が続く、不思議の国のコロナ・・・

前にも書いたけど、感染者の体験をたくさん聞きたい、
とずっと思っている。
様々なパターンで社会の反応があったと思う。
傷ついたこと、怒り、後悔、あるいは喜びや美談・・・
今起きていることの数々から学んでおきたいのに、
報道されるのは相変わらず数字ばかりだ。

おまけに「GoToトラベル」というヘンな英語に続いて
「ワーケーション」(ワーク+バケーション)なる造語
まで登場した。
旅先でもお仕事を~ って、余計なお世話だろ!
神経逆なでするのもいい加減にしてもらいたい。

事務所のエアコン修理では、業者との交渉が続く。
4室の天井据え付けタイプが配管でつながっている
事業所規格だけに、金額もデカいのだ。
扇風機と団扇(うちわ)で耐える職員たちの、
心の視線が痛い。。。

 

そんな折の8月1日(土)、
オイシックス・ラ・大地㈱ の取引先生産者・メーカーで組織された
「食の未来をつくる生産者の会」主催によるオンライン講座が
開かれたので、パソコンから参加した。

テーマは「コロナ以降の “食と農” 欧州の変化と日本の対応」。
講師は吉田太郎さん(NAGANO農と食の会)。
キューバの有機農業を紹介したことで知られ、直近では
タネと内臓-有機野菜と腸内細菌が日本を変える-
という著書も出している。
世界的に広がっているアグロエコロジーの動きに詳しい方で、
欧州で起きている食の変化について語っていただこう、
という趣旨で開かれた。

「アグロエコロジー」という言葉について解説するのは、
僕にはかなり難題だ。
生態系と調和した農法(有機農業もその一つ)を実践しつつ、
巨大企業による食の支配(≒グローバリゼーション)から
“食と農の「主権」を取り戻す” 社会運動の側面を持つ。
いや、微妙に違うな。
「主権」回復運動と地域の環境保全(伝統農業を守る)は、
彼らにとって同義なのだ。

小規模家族農業を保護し、連帯しながら
地産地消(地域循環経済)を進め、環境問題のみならず、
フェアトレード(公正な貿易)から
格差や貧困問題・ジェンダー等に対しても取り組む。。。

実践者からのお叱りを覚悟して言ってみれば、
国連のSDGsで掲げられたような今日的課題を、
現場から草の根的に広げてきた農民運動、って感じか。
それが南米などでは国民運動に発展しつつある。

(実は、これぞ「大地を守る会」が目指してきたことだろう、と思う。)

なので、農薬・化学肥料を使わない有機農業であっても、
大規模で効率重視な企業型ではアグロエコロジーとは認められない。

そんなある意味ディープなエコ農業運動が、
ヨーロッパで広がっている。
しかもコロナ過がそれを後押ししている、というのである。

 

吉田太郎さんは語る。

・世界最大のコロナ大国である米国では、200万人以上が感染し、
 10万人以上の人が亡くなっているが、死者の3分の1が
 糖尿病や肥満を抱えていた。米国の肥満率は38.2%で世界一である。
・感染対策に成功しているベトナムでは、
 加工食品への依存を減らし、生鮮食品を食べるよう推奨している。
 米の輸出もやめ、国内での分配に転換した。
・欧米では、免疫力と食の関係が重視されるようになった。
 ジャンクフードや添加物を避け、食物繊維を摂り
 健全な腸内細菌を養う。
 外からの予防だけでなく、内側から防ごうと、
 食生活で免疫力を高める国家戦略が生まれている。
・世界は地産地消、オーガニック・ブームである。
 フランスの自然食品店は前年比40%増、イギリスでは25%増
 の勢いである。

コロナによる封鎖生活は、
「コロナ後をどう生きたいか」を考える時間を人々に与え、
消費生活が変容してきている。
地産地消による「普通のおいしさ」を発見し、
しかもそれを企業も行政も後押しし始めているのだと、
吉田さんは解説する。
コロナによって「食」を問い直す人たちが増えている・・・

 

長くなりました。
次回に続くで、すみません。

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