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“ 祭典 ” の陰で、また向こうで-

2021/08/15
  • 雑記その他
“ 祭典 ” の陰で、また向こうで-

8月8日。
賛否入り乱れる中、『東京オリンピック2020』閉幕。
閉会式は観なかった。
コロナ感染者の爆発的増加が止まらず、
静岡県もまん延防止等重点措置に指定された状況下で、
ついに知り合いにも陽性者が発生。
とても「お祭り」を楽しむ気分にはなれなかった。

過去最高となったメダルの数を誇りたい気持ちは分かるけど、
今回については公正な条件下で行われたとは、どうも言いにくい。
コロナ禍での準備・調整の差もあったろうし、
帯同スタッフを制限した国もあった。
選手村に閉じ込められた外国人選手たちの練習や調整は
充分だったのだろうか。
来日後に陽性となって出場できなかった選手もいた。
要するに「地の利」というアドバンテージが、あり過ぎだ。

僕としては、結果に思い上がらず、謙虚に受け止め、
この状況下で競技に挑んだすべてのアスリートを讃えたいと思う。
そしてじっくりと、五輪のあり方を見直そうではないか。

スローガンに掲げた「復興五輪」も「コンパクト五輪」も
開幕前には色あせていたし、
大会ビジョンのコンセプトのひとつ-「多様性と調和」も、
むしろこの国の遅れを露わにした(諸外国から教わった)ように思う。
組織委の運営は恥ずかしいまでにドタバタだったし、
さて、収支報告はどうなることだろうか。

 

怒りのピークは、閉幕2日前の8月6日。
首相の朝一番のツィートは、金メダリストへの祝福メッセージだった。
そのあとに臨んだ広島での平和記念式典では、
原稿を読み飛ばすという大失態を犯した。
読み飛ばした部分(下記)は、重要なところだ。
読みたくなかったのか、と勘繰ったくらいに。

(核兵器のない)世界の実現に向けて力を尽くします」と世界に発信しました。
我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国
であり、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を着実に積み重ねていく
ことが重要です。近年の国際的な安全保障環境は厳しく ~

自分で書かず、なおかつ、事前に読んで
構成やキーワードを頭に入れることもしなかったってことか。

大切な場での自分の表現を思索することがない(込める心もない?)、
つまり「言葉」を持たない宰相。
これはただのスピーチの失敗ではない。被爆者への冒とくだ。

メダリストへの祝辞パフォーマンスも、逆にシラケる一方である。
あなたのスマホはだれが負担しているのか。管理は大丈夫か?
セコいけど、そんな問いも発したくなる。

 

そんな悪態をついたり、競技に感動したりしている間にも、
世界では異常気象が頻発している。

ドイツ西部と隣接国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ)では
数日にわたる豪雨によって大洪水が発生した。
中国・河南省でも「千年に一度」と言われる豪雨によって、
被災者は300万人に及ぶとか。
イタリア南部やギリシャでは各地で熱波による火災が相次いでいる。

9日には、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が、
第6次となる評価報告書を公表した。

温暖化と極端な気象現象が激しくなってきている原因は
人類が輩出した温室効果ガスであることは、もはや「疑う余地がない」と、
ついに「断定」に変わった。
世界の平均気温は、産業革命前と比べて1.1℃上昇しており、
対策を進めても今後20年間で1.5℃(パリ協定での抑制目標値)に
達する可能性がある、との警告である。

11日には、イタリアのシチリア島で
欧州での観測史上最高の48.8℃が記録された。

日本でも11日から降り続く雨の影響で、
各地に土砂災害が頻発している。

いつか、21世紀が「歴史」となって振り返られたとき、
こんな事態が進むなかでも人類は、 “ 狂気のお祭り ” も楽しんでいた、
と教科書に記載されないことを祈りたい。

 

そういえば、
オリンピックのエネルギー対策は成功したのだろうか。
競技会場やプレスセンター、選手村など主要施設で使用する電力は
100%再生可能エネルギーで賄う計画であったと記憶しているが。。。
これも収支結果同様、報告を待ちたい。

 

今回はトップに貼り付けるテキトーな写真がなく、
いま目の前で、単身赴任の孤食に付き合ってもらっている
このお酒で、ご勘弁を-

ふだん呑みのラインナップのひとつ、
「酔鯨」(すいげい、高知市)の新バージョンを、酒屋で発見した。

そうだね。
顔をあげ、少しずつ、少しずつ、
頑張っていきましょう。

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