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食品加工のプロを目指す若者、求ム!

2014/12/17
  • あんしんはしんどい日記
  • 日々日々フルーツバスケット
食品加工のプロを目指す若者、求ム!

朝、玄関を出ると、庭に霜柱がたっていた。

20141217霜柱

標高300mを越えると思われる丹那・南箱根ダイヤランドの片隅で、
初めて迎える本格的な冬。
はたして僕は、こういった自然の造形を楽しみながら
この冬を過ごすことができるんだろうか。
不安先行、早くも着ぶくれ気味の自分がいる。

選挙の感想は、もはや不要か。
議席をわずかに減らしても自民党は圧倒的な作戦勝ちで、
議席を増やした民主党は惨敗と言われ、
乱立していた第3極の票が共産党に流れ、
まあだいたい予想された通りの結果になった。
ああやっぱりこうなのね・・・
とため息ついた方も多いのではないだろうか。

自宅に帰った日曜日のお昼過ぎ。
近所の幼稚園に構えられた投票所に行って列に並ぶと、
僕の前に体の不自由なお爺さんがいた。
奥さんに手を取ってもらい、ゆっくりと歩いている。
その横を、赤ん坊を胸に抱いた女性が投票を済ませて
通り過ぎて行った。
家族で来て、子供たちに投票用紙を投函させる
楽しげな光景もあった。
願いは違っても、それぞれが一票に何かを託す。
この与えられた権利と責任を大切にする人たちがいる。
この行為の積み重ねが
“ 安心して暮らせる社会 ” につながっていることを願って、
僕もささやかな一票を投じる。
結果は、、、何より寂しいと思うのは
投票率のあまりの低さであった。

胸躍らせるような未来像やビジョンが見えない。
そんな諦観したムードが投票率を下げ続けさせている。
個別の政策に不安や不信はあっても、
結局は「この道しかないんです!」という
実に危ないフレーズに引きずられてしまった。
そんな感じだろうか。
「この道」は「いつか来た道」にも似ているような・・・
1年半のうちに、アベノミクスの効果が
中小企業や庶民に届くのか、見させてもらうしかない。

さて、愚痴ってる場合ではない。
僕らは日々日々と続く営みにおいて、
どれだけの希望を若者たちに与えることができるのか、
それが勝負である。
ちっぽけな食品加工の会社でも、
やれることはあるはずだと信じて働くのだ。

と勇ましく胸を張ってみるものの
現実は真逆的に厳しくて、
たとえばこんなたたかいもしていたりする。

求人受難が続く製造業にあって、
我がフルーツバスケットも例外ではなく、
ずっと人手不足が続いている。
そこで加藤社長と相談して、
思い切って地元の農業高校に求人票を送ってみた。
田方農業高校という、伝統ある、真面目な子が多いとの
定評ある学校である。

しばらくして、来春卒業予定の一人の女子生徒が
会社見学にやって来てくれて、
数日後、「就職したい」との希望が学校に提出された。
募集の職種は製造なので、男子を想定していたのだが、
どうも今の時代、やっぱ女子のほうがヤル気である。

そこで緊張したのはむしろ我がほうで、
これから社会に出る18歳の子を迎えるとあらば、
ちゃんとした採用試験をやろうということになった。
試験問題は「お前が考えろ」と言われた。
悩んだね、けっこう。

文章読解力、一般常識、農業や環境の基本的な設問など
の間に、こんな問題も入れてみたりして。
問〇 次の英文を訳せ。
I have a dream that~
キング牧師の有名な演説の一節を引かせていただいた。

答えを見て、「あ、そうなんだ」と思ったのは、
今の子にとって character はキャラクターであって、
人格とか個性とかの言葉はすぐに出てこない、
ようなのである。
「肌の色ではなく人格によって評価される、そんな国に~」が、
「スキンのカラー、バット、キャラでジャッジするネイションね~」
(とまでは書かれてないけど)てか。
おいおい、それじゃまるでルー大柴だよ。

ま、そんな大人のボヤキはともかく、
本日、内定の連絡を学校に入れた次第。
一番気に入ったのは、テストの結果ではなく、
30㎏の砂糖袋を持ち上げたことだった。
小学校からバレーボールで鍛えた皆勤賞の女子。
地域に根ざす企業の一員として、ちゃんと育てなければ。

一方、即戦力の募集も引き続き行うこととして、
HPに「採用情報」のページを開設、本日アップした。
食品加工のプロを目指す若者よ、来たれ! てな感じで。

反応ありますかね。
それは分からないけど、門戸を開いて待ち続けたい。
「そんなに採って、大丈夫なんですか」
と会社の体力まで心配する社員に対しては、
これは持続可能で力強い組織にしていくための中期戦略だと
偉そうに答えてしまった。
ま、そのぶん稼ぐんだよ。
若い子が希望に胸を膨らませて入ってくるんだ。
発展的組織であろう。
そしていい社会をつくるんだ。
頑張ろうぜ。

雪を戴いた富士に見守られながら、
丹那盆地で蟻のように働く僕ら。

20141217富士

小さくとも、
未来へのビジョンを発信し続ける会社でありたい。

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