右でも左でもなく・・僕らは前に進めたのか
公開日:
:
最終更新日:2020/10/10
雑記その他
9月28日(月)。
朝、アパートのドアを開けた途端、
雪を纏った富士山が目に飛び込んできた。
ここで 「9月28日、富士初冠雪」 を
わたくし、エビは宣言します。
甲府の気象台はどうだったか。
4年前にも書いたけど、富士山初冠雪の公式記録は
甲府地方気象台での目視確認によるのである。
この日のニュースで、甲府でも冠雪が確認されたとの事。
これで平年より2日早く、昨年より24日早い
「2020年の富士山初冠雪は9月28日」
という記録が残ることとなる。
しかし山梨県富士吉田市では、
すでに21日に雪が見られていて、こちらでは
「雪化粧宣言」 が出されている。
雪化粧しても冠雪ではない、
静岡側の人間が写真撮ろうが関係ない、
私(甲府)が見たことが公式記録なのである
・・・どこかで聞いたことがあるような、このニュアンス。
気象庁の方々、こんなんで良いのでしょうか。
許していいのか、静岡県民!
怒れ、富士山!
まあ、Mt.FUJI にとっては下界の人事(ひとごと)か。
なおこの初雪、翌日にはすっかり消えた。
昨日、甲府で富士が見えなかったら・・・
丹那盆地では稲刈りも終盤戦。
7月の長雨・日照不足に8月の猛暑と、
厳しい夏だったにもかかわらず、
見た目には平年作並みのように見える。
(県の作況指数予想は今のところ「97=やや不良」だが。)
よく耐えてきたものだ。
イネを選んだ日本人。
その背景や分析は諸説あるようだけど、僕は思う。
これは、モンスーン・アジア極東の島国で、
「水」 と格闘せざるを得ない宿命に対する
「天与」 ではないかと。
農業が軽んじられてきたこの半世紀の日本は、
迷走と劣化の歴史のように思えてならない。
コメは輸入できても、「水田」(水利用)は輸入できない。
この当たり前のことを、人々は忘れてないだろうか。
さて、政権批判が高じてアップをためらっている間に
過ぎてしまった9月。
しかし手帳に残したメモはいつもより多い。
いくつか拾って、書き残しておきたい。
9月4日。
野党・立憲民主と国民民主が合流した新党の代表選。
立憲・枝野氏と国民・泉氏のメッセージに驚いた。
デジャ・ビュ(既視感)ならぬ、
それはいつかの “僕らの言葉” だったから。
枝野氏-「右でも左でもなく、前へ」
対する泉氏-「提案型の野党第一党を」
これは1986年、全国の市民運動を巻き込んで
起こしたエポック的一大イベント 「ばななぼうと」 で、
僕らが発したメッセージそのものではないか。
今や高齢となられた当時のリーダーたちも、
気づいたことだろうか。きっと笑っているに違いない。
正確に言えば、「提案型」 とは、
制度や社会の現状に対する 「反対」 運動で終わらず、
新たなものを創り出していこう、という思いを
僕らは 「提案型運動」 と呼んでいた。
その 「提案型運動」 を形にしたのが 『ばななぼうと』 で、
実行委員団体による喧々諤々の議論の過程で
「右でも左でもなく、前に進む」 の言葉が生まれたのだった。
30年以上も前の話である。
(そのへんの歴史は以前に書いたので、興味のある方は
こちらをどうぞ ⇒「大地を守る会『ヒストリー』第28話」 )
偶然なのかどうかは知らないけれど、
どちらにせよオリジナルには仁義を切ってもらいたいね。
この党首選に新鮮味を感じなかったのは、やむを得ない。
しかし、偉そうに言っても、
僕らはどれだけ前に進めたのか。
忸怩たる思いも、改めて沸き起こる。
9月7日。
台風10号が九州西側を北上。
20万人以上が避難、2人死亡。
「Go To 避難」 なる言葉が生まれた。
「Go To トラベル」 での宿泊料割引を利用した
人たちもいて、ホテルが満室だと報道されている。
でも、「避難してきたのに金取るのか」 という客もいたとか。
東日本大震災ではなかった様相が現れている。
国全体が貧しくなっていってないか。。。
9月8日。自民党総裁選告示。
ほぼ出来レースの様相。
他人事のように観戦せず、政治のあるべき姿を考えたい。
国民の義務として。
9月11日。
医療従事者への支援として、
ブリオッシュ(パン)を2000個、追加提供する。
感謝のメッセージも添えて。
ただもう、これが限界だ、中小企業としては。
国は観光と飲食業に、上っ面の支援で
ごま化しているようにしか、僕には見えない。
9月13日。
アメリカ西海岸の山火事が拡大し続けている。
異例の暑さ(熱波)と干ばつで落雷が火事を引き起こしている。
貴重な森林の焼失面積は東京都面積の6倍。
でも大統領は気候変動を認めず、世界との連帯を拒否している。
とりあえず今日はここまでで、
9月末日付でのアップとさせていただきます。
すっかり秋となりました。
引き続き、気を緩めず、お大事に。
その他のおすすめ記事
- PREV
- 食べ散らかされたキャッチフレーズの数々
- NEXT
- 田んぼは牛乳も育てている
Comment
大地会員歴22年、いつも美味しく頂いています。夏祭りでも舌が赤や黄色に染まるシロップには戻れず、「氷だけ下さい!」と言って怪訝な顔をされつつ保冷袋に持参したパインやミカンのシロップをかけ、美味し~い!と堪能したものです。その祭りも中止となり、今年は家でひたすら氷を削りました(^^;) さて私は未だムーラン・ナ・ヴァンのタルト・オ・ショコラの味を忘れられません。せめて原料のチョコだけでも食べたいと大地に問い合わせたのですが扱っていないと。よろしければどちらのものか教えて頂けないでしょうか?お忙しいところ申し訳ないのですがお願いいたします。
美齊津 恵美様
コメント有り難うございます。また、かき氷シロップをご愛用頂き、大変嬉しく思います。お祭りでのかき氷・・・ずいぶん頑張りましたね。ご苦労お察しいたします。無添加(本来の味)が当たり前になればいいんですが、世の「経済性」の壁は頑強です。食を第一に考える社会にしていきたいですね。私たちも頑張ります。
ムーランのケーキへのコメントには、感謝の前にお詫びしなければなりません。職人の腕と原材料が勝負の世界なので、パティシエの巣立ちと丹那の低温殺菌牛乳の製造終了で、継続は困難と判断しました。いつも楽しみにして頂いた会員の皆様には、本当に申し訳ない気持ちで一杯です。
お問い合わせのチョコは、フランスのオーガニックチョコの専門メーカー「カオカ(KAOKA)」の、「トロアコンチネンツ61%」という有機チョコレートです。ネットでも購入できると思いますので、検索してみてください(ここでは購入先の紹介は控えさせていただきます)。創設者のインタビューでは、こんな記事もあります ⇒ http://www.panaderia.co.jp/event_report/kaoka/index.html
パティシエ前川がこれを選んだのは、有機・フェアトレードの信頼性に加えて、やはり「味」が決め手でしたかね。お役に立てたなら幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。コロナに気をつけて、お元気でお過ごしください。