今を「歴史」として学び、生きる。

あれよ、という間に桜の季節は過ぎ去り・・・

早や鯉のぼりの季節。

 

丹那盆地では今、
サギたちが餌を食む光景が人々を癒してくれている。
この盆地は農薬散布も少ない。

 

もう少ししたら田植えが始まる。
田に水が入ると、一斉にカエルが鳴き出す。
世間の喧騒が嘘のような、変わらない風景の移ろいが
ここにはある。

 

しかし一歩踏み込むと、人々の営みは一変している。
新型コロナウィルス感染拡大を防ぐために、
酪農王国オラッチェは休業を決断した。

温かくなって来場者が増える時期なのに、
子どもたちが来なくなって、動物たちもどことなく
寂しそうに見える。

普段ならワンちゃんたちが走り回るドッグランには
ポニーが一頭、独占状態でむしゃむしゃやってる。

彼らは人の気配がすると顔を上げて、
じっとこちらを窺うのだが、相手してくれないと分かるや、
またうつむくのだった。
ホントさびしい、2020年春のオラッチェである。

 

お隣の丹那牛乳は、もっと厳しい。
学校が休校になって以来、行き場を失った牛乳が日量6万人分。
それが日々、脱脂粉乳や全脂粉乳に変わっている
(家庭消費が増えて店で買われる増加分もあるだろうけど)。
粉乳だって急に売り先や販売量が増えるワケではない。
倉庫はパンパンだ。

酪農家には生乳出荷と粉乳用の差額が補てんされるようだが、
「工場には保障は出ないだろう」と聞かされた。
コロナがこの国の一次産業にどんな影響を与えてきているか、
報道も少なく、まだ見えてこない。
どうなっていくんだろう・・・

牛も不安げに見えるのは、人間の心境のせいか・・・

 

都会のオフィスではリモートワークが推奨されて、
多くの人が自宅での勤務に移ったようだ。
働き方を大きく変える転機になるとも言われてるけど、
一次産業や製造業はそうはいかない。

ITでは人参一本つくることもできない。
栄養分析や理論上での肥培設計はできたとしても。
ネットではおコメ一粒も送れない。
発注書を瞬時に送り、物流の追跡はできたとしても。
君の今朝の牛乳は、毎日々々、牛を大事に世話する人が
いることによって、得られている。
変わらず働いている人々が暮らしを支えていることを、
忘れないでほしい -そんな声も聞こえてくる。

 

「マスク2枚」配布で数百億円、愚かな政策だと思った。
問題も発覚して、人気取りにもならなかったようだ。
国民に一律10万円、これが公正なやり方なのか、
景気対策じゃないんだから・・・疑問は残ったままだ。
自宅でのくつろぎ動画炎上に奥様の放逸な行動、
逆なでするのもいい加減にしろ、と言いたくなる。

まあこの事態での政治は、たいへんだと思う。
誰がやっても、何をやっても、批判はついて回る。
逆効果、独断、場当たり、バラまき、〇〇切り捨て、、、
果ては「拙速すぎる」から「遅すぎる」まで。

どの時からどうすればよかったのか、
あと付けの批判は簡単だ。
何が正しかったのか、その整理は後の検証を待つとして、
しかし、それにしても、なんかこう、
軽いよね、この国の今の政治は。
底の浅い政治家の言葉に、みんなが苛立っている感じだ。
その間にも感染者は増え続け、医療崩壊が進んでいく。
そう、医療崩壊はあした突然起こる事ではなくて、
いま進んでいる事態である。

 

しっかりと自助努力に努めましょう。
助け合いましょう。
そして今起きていることを「歴史」として学び、
忘れないようにしましょう。

 

正月明けに一本書いてから、3ヵ月半。
この間、いろんなことがあって、
あり過ぎて、頭の整理が追いつかない日々でした。

3月末にはケーキ工房「ムーラン・ナ・ヴァン」を
閉鎖しました。
パティシエという個人に依存する部門の限界です。
終売にあたって、たくさんのご注文をいただきながら、
お礼の言葉も書けませんでした。
遅ればせながら、改めて、ご愛顧いただいた皆様に
深く感謝申し上げます。

同時に丹那牛乳(函南東部農協)では、
低温殺菌牛乳の製造が終了しました。
大地を守る会と共同で開発して38年。
この牛乳があってフルーツバスケットも生まれた、
そんな歴史の「証し」がひとつ、消えました。
いくつかのやむを得ない事情ゆえとは言え、
残念でなりません。

書かねばと思いつつも、重たさが気持ちを怯ませ、
さらに世情の日々の劇的な変化も相まって、
ブログに向かう余裕もなくなっておりました。

しかし今の難問を前に愚図愚図していては
さらに書けなくなりそうで、奮起します。

想い出すのは畏友、文化人類学者・竹村真一氏
(京都造形芸術大学教授)の言葉。

「人類は進歩しすぎて自然を破壊しているのではなくて、
未熟すぎて破壊している」ということです。
だけど、その未熟さを自分で認識できるくらいには
成熟しつつある。

世界経済がとても脆弱で、風邪を引きやすい体質になっている。

-『地球を聴く 3.11後をめぐる対話』
 (坂本龍一&竹村真一/2011年11月・日本経済新聞出版社刊)
  から-

答えは、多様性である。

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