パルシステム・夏の産地交流会 ㏌ 丹那

公開日: : 最終更新日:2019/08/24 丹那牛乳&酪農王国オラッチェ, 日々日々フルーツバスケット

8月6日、農林水産省が
昨年(2018年)度の食料自給率を発表しました。
カロリーベースでの自給率は前年から1ポイント下がって
37%。記録を取り始めた1960年度以降、
最低の数字。コメの大凶作を記録した1993年に「並ぶ」
最低水準と報道されましたが、正確には37.33%で、
93年は37.37%なので、スポーツの世界なら
明らかに記録更新です。

畜産の飼料自給率は25%(前年から1%減)、
それを含めた畜産物の自給率は15%という現状。
農業経営体数は5年で2割!!減。
法人化や農地集積が進んでいるとしても、
生産基盤の弱体化は否めません。
政府が掲げた25年までの自給率目標は
50%から45%に下方修正されてますが、
まあ実現不可能でしょう。

前から言い続けていることだけど、
食の自給率(自給力)は生産者より消費者の問題である
(食品が消えたり価格高騰する被害者は誰か)、
というのが僕の持論で、生産者のための農政というより、
国民全体のための食料・農業政策として考えないと
自給率(食の安定供給率)は上がりようがない。
海外から買う競争力も弱まっているし・・・

食う人の「我が事」にならないなら、
(途中の理屈を省くと)「国土保全も危ういものだ」
とワタクシは思うのであります。
国を守る第一歩は、外交や防衛ではないので。
山間地の営みを見捨てて水は守れないように。

作る人は食べる人の健康に責任を持たされているが、
日々の経済にも縛られている。
消費者はともすれば安全性よりも価格を選択要因として
購買行動に走る。しかも、目の前の価格に走らざるを得ない
人が増えている、昔より。
「食の安心・安全」も、格差の拡大の中でもがいている
ようにすら思えてくる・・・
購買とは生産者を選択する「投票」行為でもあるけど、
結果として悲劇を招いているとしたら・・・
結局のところ両者はまだ分断されたままなんだ。

生産と消費の信頼を取り戻す、
そのためなら些細な一歩も厭わずやる。
それは営業でもあり、社会活動でもある。

 

そんな小さな一歩、かな。
8月8日、パルシステム生協・静岡の組合員さんたちが
丹那にやってきた。

この日、同じ時刻に別な来客があって、
その対応もあって遅れて様子を見に行ったら、
ケーキ工房「ムーラン・ナ・ヴァン」のパティシエ・前川大造が、
クレープづくりの手ほどきをしているところだった。

自社ケーキの宣伝に執着せず、
納得できる素材でクレープを作ってみよう(美味いぞ!)
というプログラムのようだ。
僕は内容を知らされてなく、スタッフたちで勝手に決めて
やっている。ちょっと疎外感を感じる・・けど、
「お、今日はその手か」と鷹揚に構える、しかない。。。

さすがに「美味しい!」の力であろうか。
みんな集中している。
しかもどの子も行儀よく、仲良く進めるのだった。
素晴らしい。「良い食」は大事だ。
世の中全体がそうなってほしいと思う。
奪い合うのではなくて、分け与えられる社会を・・・

自分たちで作ったクレープを頬張りながら、
ちょっとは素材へのこだわり、ウンチクも聞いてもらう。
卵で言えば、一般では冷凍液卵を仕入れたりするが
新鮮な平飼い卵を使う・・・など、
説明しているのは営業部・田中則行。

その卵の生産者であり、パルシステム静岡「応援団」の
団長である伊豆鶏業・佐藤俊夫さんを真ん中にして、
組合員さんたちの質問を受けるお三方。

僕の出る幕はなし・・・いいじゃないか、それで。
と自分に言い聞かす。

夏休みの一日、丹那でのひと時。
牛乳を提供してくれる生身の牛さんも見てもらって
(みんなの体を作っているのは工業製品じゃないからね)、
素性のたしかな素材でクレープづくりにチャレンジして、
どうだった?

「美味しかった」「楽しかった」だけでなく、
「こういう体験は大事だと思います。」みたいな
優等生の答えも無理やり引き出しながら、
何だろう、今日の小さな一歩を確かめるって感じか。。。

生産から消費までの線を紡ぎ直していく。
そのために生産者と消費者の厳しい視線を直かに受ける、
それが食に携わる者の「営業」というものだ。
ネットやカタログでの「商売」で終わってはならないと
気づかせられる、そんな訓練の「場」でもある。
この営みをおろそかにしてはいけない。

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