根府川の海

公開日: : 最終更新日:2015/01/28 日々日々フルーツバスケット, 雑記その他

なかなか小さな成果も報告できない日々が
続いている。

25日は、いま注目のスーパーマーケット経営者、
福島屋の福島徹会長を訪ね、COBOさんとの
新しい商品開発にアドバイスをいただく。
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも紹介された
スゴ腕、いや、本質を見つめ続ける男。
COBO&FBプロジェクトに対し、
とても期待してくれていることを感じ、決意を新たにする。

26日は、そのCOBOさんがやって来て、
ケーキ工房(ムーラン・ナ・ヴァン)の設備や機器を
使っての試作に入る。

27日は三鷹の森ジブリ美術館のカフェ
「麦わらぼうし」を訪ね、試作品にダメ出しを食らいながらも、
改良を偉そうに宣言して、結局、中央線沿線で飲んだくれる。

大地を守る会に提案している新商品は、
なかなか希少で価格も高くなってしまうものばかりで、
何かもうひとひねり、ふたひねりが必要だ。。。

 

焦りが先行するのはよろしくないと、
今日はあえてゆっくりと、
各駅停車に乗って東京まで向かうことにした。
途中、前から気になっていた駅があって、
天気も良かったので、思い切って降りてみた。

東海道線の熱海と小田原の間にある、
根府川(ねぶかわ)という駅。
根府川➀

詩人・茨木のりこが詠んだ詩の一節の記憶があったのだ。

根府川
東海道線の小駅
赤いカンナの咲いている駅

たっぷり栄養のある
大きな花の向こうに
いつもまっさおな海がひろがっていた

中尉との恋の話をきかされながら
友と二人ここを通ったことがあった・・・
          (「根府川の海」)

根府川②

本当に詩の通り、
真っ青な海がホームの目の前に広がっていた。

次の電車が来るまでの束の間、
ホームでたむろした。
彼女の詩の一行を繰り返したりしながら。

いちど視たものを忘れないでいよう・・
          (「いちど視たもの」)

根府川③

けっきょく僕は世俗から離れられないので、
いまこの国で起きている事態に重ねてしまうのだった。
1年半後、政治家たちは何と喋っているのだろう。
騙されず、忘れずにいたいものだとか。

茨木のりこには、こんな詩もあった。

あるいはついにそんなものは
誕生することがないのだとしても
わたしたちは準備することを
やめないだろう
ほんとうの 死と
      生と
      共感のために  (「準備する」)

根府川④

駅の改札の脇に、意外な碑が建っていた。

根府川⑤

この地での関東大震災の被害がいかほどだったのか、
僕はまったく知らない。
ただ添えられた花と一個のみかんに、
何かを残し続けようとする思いが継承されているのだと
想像したがっている自分がいる。
私個人の、焦りと感傷によるものだと分かりつつ。

それでも、
忘れないでいよう、という意思は持続させたい。
根府川という駅を通過するたびに思っていたことだった。

ひと電車分の途中下車。
実にささやかな行動でも、やってみるもんだと思った。

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