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エビちゃん日記

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段々色ギャラリー

2018/07/17
  • 日々日々フルーツバスケット
  • 雑記その他
段々色ギャラリー

被災地支援に提供した有機緑茶
「にっぽんのお茶」の顛末。

12日に三原市から呉市に運ばれたところまで
お伝えしましたが、救援物資が殺到したのか、
13日になって呉市が物資受け入れをいったん停止する
という事態になり、結局お茶は三原市に戻り、
3ヵ所の避難所に分配された、とのことであります。
刻々と変わっていく事態に、
判断に苦慮する現地の様子は想像するしかなく、
どこであれ避難者に届き、
1200人の人たちの喉を少しでも潤せたことを
願い、感謝したく思います。

 

さて、溜まりまくった日記の続き。

6月30日(土)、埼玉の自宅に帰る途中、
東京・下北沢の「段々色ギャラリー」というのを訪ねた。

実はここ、2年前の3月まで
福島県有機農業ネットワークがアンテナショップ&交流基地として
運営していた「ふくしまオルガン堂」のあった所。

「風水プロジェクト(株)」という
有機野菜や自然食品の卸し会社が借りているビルで、
その一階が貸しスペースとして利用されている。
風水プロジェクトの代表は
元・大地を守る会職員の安荘栄(あん・そうえい)さん。
かつての同僚である。

今そこで、小さな画廊「段々色ギャラリー」を開いているのが、
元らでぃっしゅぼーや(以下、R)の役員であった福江敬太郎さん。
福江さんはR退職後、
知的障害や精神障害のあるアーティストの作品を広める活動を始め、
ここに障がい者アートの専門ギャラリーを開設した。

そしてそれを手伝っているのが、
同じくRを退職された沢村智代美さん。
Rの生産者・メーカーで運営する「RADIXの会」の事務局長が
最後の役職だったけど、様々な部署を歴任して、
長く生産者に愛されてきた女性である。
僕はこの方とは、
R設立前の「日本リサイクル運動市民の会」時代からのお付き合いで、
フルーツバスケットに赴任した4年前の冬には、
沢村女史とタッグを組んで、
福島県二本松市の生産団体「羽山園芸組合」のりんごを使った
「つぶ入りピュアなりんごジャム」をつくり、
らでぃっしゅぼーやと大地を守る会の共同企画として販売した。
RとDの共同企画という商品は、後にも先にもこれだけだ。

 

その沢村さんから手紙が届いたのは
5月中旬頃だったか。
春からこのギャラリーのお手伝いをしているとのことで、
「障がい者アートを広め、楽しい企画を考えていきたい」
と、例によって熱い思いが綴られていた。

同封されたパンフレットに描かれた作品群は、
けっこうインパクトがあって、
インスピレーションを刺激してくる力があった。
すぐに「観に行こう」と思ったのだが、
なかなか行く機会をつくれず、
それでこの日、車で帰ることになって、
「そうだ、迂回して立ち寄ってみよう」と
思い立ったのだった。
連絡して、休みに出て来られたりしては困るので、
アポなしで訪ねることにした。

 

ギャラリーの扉を開けると、
客は一人もおらず、静かな空気の中に
いくつかの作品が飾られていた。

テーブルに座り、紅茶を注文する。
色々ある中で
水車村(静岡・藤枝市)のべにふうき茶を選んだ。

この日は、奈良県にある社会福祉法人たんぽぽの家
「アートセンターHANA」山村晃弘さんの
作品展示会の最終日だった。

アートを論評できる言葉を僕は持ち合わせていない。
ただただ、モチーフの捉え方から線や色の選び方まで、
驚くのみだ。不思議な魅力があって、
娑婆の常識にまみれてしまった感性を、
じわじわと刺激してくる。

沢村さんは
自分の感性を正直に爆発させていくタイプなので、
感動をストレートに受け止め、
閃きとともに走り出したことが、
ここに来て理解できるような気がした。

僕はと言えば、
静かに湧いてくる細いインスピレーションを
必死でつなぎとめ、頭で考えようとしている。
ただ「何かしたい・できそうだ」と思ったことを、
名刺の裏に書きとめ、スタッフの方に託して
ギャラリーを後にした。

アートセンターのコンセプトは
「すべての人がアートを通じて自由に自分を表現し、
 互いの感性を交感すること」
と書かれていた。
障がいは、今の社会にあっては大きなハンデかも知れないが、
それはその人に備わった個性でもあって、
多様性を認め合い共生することが、豊かで
ロバスト(強靭)な社会を築いていくのだということも、
僕らは学びつつある。

安易に外国人労働者に頼る前に(しかも差別的に)、
人口減少とともに社会が縮小していく時代であればこそ、
どんな人とどんなふうに手をつないでいくのかを
考えたいものだ。

何に感応したのか・・・言葉を探しながら、
「何かできそうだ」を
大事に育ててみたいと思う。

段々色ギャラリーは年内いっぱい続けるとのこと。
興味を持たれた方はこちらからアクセスしてみてください。
⇒ http://www.dandan-iro.com

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