オイシックスとの合併説明会-「大地」の魂を忘れるな!

公開日: : 最終更新日:2017/01/27 大地を守る会

昨日(1月24日)、
千葉・海浜幕張、幕張テクノガーデンにて、
㈱大地を守る会(以下「大地」)と
㈱オイシックスの合併に関する
株主・取引先向けの説明会が開かれた。

定員200名くらいの会議室に入りきれないほどの
生産者・消費者(「大地」の株主はローソンさん以外はこの人たちだから)、
今ふうに言うならステークホルダー(利害関係者)が集まり、
急きょ本社から追加の椅子が運ばれて、20分ほど遅れて始まった。
(そんな状況で、なおかつ前のほうに座った関係で
  写真はちょっとはばかられ、ありません。)

まずは藤田社長から、合併に至った背景や思いが語られた。

大地を守る会(以下「大地」)は設立以来42年。
一貫して「有機農業の田畑を増やす」「一次産業の発展に貢献する」
という思いを理念に掲げ、事業と活動を続けてきた。

しかしここ数年、消費の動向は大きく変化してきた。
以前のように特定の団体に入会して購入するのでなく、
インターネットの普及とともに、
様々な購入先から選択するという傾向が強くなってきた。
宅配は伸び悩み、かつ若い20~30代の獲得に苦戦している状況である。

4年前に業務提携したローソンさんも頑張ってくれているが、
店舗での仕入れはオーナーの権限でもあり、
なかなか有機野菜が普及するには至っていない。
インターネット販売にも遅れをとった感は否めない。

このまま単独の力で理念を実現させていくのは厳しい。
足りない部分を補う、新しい血が必要だと思った。
そこで生まれたのが、オイシックスとの統合だった。

オイシックスは、2000年に設立して以降、
ネット販売に特化して、事業を拡大してきた。
創設者の高島宏平さんは事業立ち上げ時に「大地」を訪ねてこられ、
物流センターを視察して学んでいかれた。
以来、当社の30周年、40周年、習志野センター開所式などにも
顔を見せてくれた友好関係がある。
設立13年にして株式上場を果たし、
今や200億を超える事業高にまで成長した。

「大地」は40代以上に力強いファン層を抱えている。
オイシックスは20~30代が主たる購買層である。
「大地」は宅配という事業で物流網を持っており、
オイシックスはほとんどがヤマト宅急便利用だが、
そのぶん安い手数料を実現している。
「大地」は長年にわたって築いてきた生産者との太いパイプがあり、
社会運動のネットワークを持っている。
いっぽうでオイシックスには、
若い層に訴求するマーケティング力がある。
言わばコインの表裏のような関係にある。

互いの長所を生かし、短所は補い合い、
強力なシナジー効果を生み出すことが可能だと、
二人の思いが一致した。

3月には両社の株主総会に諮り、承認されれば
3月末に株式交換を実施する。
法的には「大地」がオイシックスの子会社となるが、
どちらかが吸収するとか支配する関係ではなく、
兄弟のようなイメージでとらえてほしい。

すでに統合に向けての協議が始まっていて、
10月1日に新会社を設立する計画。
社名は変わることになるが、大地を守る会および
オイシックスのブランドは継続する。
新会社でふたつのブランドを運営するという形である。

新会社では、
藤田和芳さんが代表取締役会長に、
高島宏平さんが代表取締役社長になる。

「大地」の理念やCSR活動は引き継がれる。
取り扱い基準や生産者との関係も、変わることはない。

いま、新しい会社を創ろうという気運がみなぎり始めている。
両社が一つになって、400億円規模の会社ができる。
理念を実現していく力を、より一層発揮できると考えている。

 

会場からは、こんな声が挙がった。
(消費者)入会して23年。大地を守る会のブランドはみんなで培ってきたものだ。
     何としても守ってほしい。
(生産者)農業の現場は、高齢化が進み、耕作放棄地が増えるなど、
     大変に厳しい状況である。大地の理念を忘れず、頑張ってくれ。
(消費者)藤田さんがオイシックスを褒めれば褒めるほど、悔しい思いが募ってくる。
     大地を守る会は大地を守る会らしく、ずっとそこにいてほしかった・・・
(消費者)オイシックスはマーケティングは素晴らしいと思うが、
     野菜の質は「大地」が断然いい。組織文化も相当違うように見える。
     「大地」はとにかく生産者を大事にしてきた。そこを忘れないでほしい。
(消費者)私たちは、(ただモノを買うだけでなく)「大地」や生産者と
     一緒に苦労しながらやっていきたいと、ずっと思ってきた。
     生産者を大事にしなくなったら、ただじゃすまないからね。
(生産者)現在、両社と付き合っているが、「大地」に出していると言えば、
     どこからも信用してもらえた。これから基準がどうなっていくのか心配だ。
(認証機関)合併しても変わらず有機農業運動を推し進めていってほしい。
     被災地支援、脱原発・自然エネルギーの推進もお願いしたい。
(生産者)90年代のDEVANDA運動に参加して勇気をもらい、
     「大地」と付き合えることに誇りを感じてきた。
     これからも力強い運動をお願いしたい。
(生産者)「大地」ほど強い絆を感じさせてくれた団体は他にない。
     オイシックスに対する生産者の評価は厳しい。
     ほんとうに合併による効果が出るか心配だ。
(消費者)30年、一緒に活動してきた。「顔の見える関係」を守り続けてほしい。

 

なんて温かい言葉の数々だろう。
涙が出そうになった。
僕らはこういう人たちと一緒に、時代を開拓してきたのだ。
言わんとすることは、要するに、
“ 魂を忘れるな! ” ということだ。

藤田さんから初めて合併の構想を聞いたときは、
正直あまり言葉が見つからず、
前向きにこの事態を受け止めなければならないのだろう、
と思うのが精いっぱいだった。

もちろん悔しさはあるし、
もっとみんなでもがき苦しむ時間があってもいいんじゃないか。。。
そんな気持ちにもなったが、
ここで二人のトップが合意したということは、
おそらく、これが「機」というものなのかもしれない。

子会社の立場というのが実にもどかしいが、
願わくば「大地」諸君!
「私が大地を守る会です」という矜持(きょうじ)
をもって、諸事に臨んでいってほしい。
新会社では、CSR(企業の社会的責任)を越えて、
CSV(共通価値の創造)に進化させるくらいの気概でいったらどうだ。

 

オレは、ここでやる。

毎日、いろんな場所から富士を眺めては気合いを入れて、
大地を守る会の誇りをかけて、ここでやる。

一緒にたたかってきたと言ってくれた、
あの人たちの思いを胸に刻みながら。

大丈夫。
大事なのは、名前よりミッション(使命)だから。
僕を鍛えてくれた「大地を守る会」という心の中の旗は、
けっして捨てません。

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