堰がつなぎ守っているもののために

公開日: : 最終更新日:2016/05/15 生産者・産地情報, 米プロジェクト21, 食・農業・環境

5月4日、午前5時45分起床。
宵っ張りの朝寝坊(夜型人間)で生きてきた自分が、
不思議とここでは自然に目が覚める。

朝ごはんの用意をして(お運びだけ)、
お昼用のおにぎりをつくって(見守るだけ)、
朝食を済ませ(食べるのは一人前)、
身支度して、いざ出陣。
天気予報では午前中は雨とのことだったが、
これくらいなら問題ない。

20160504堰さらい⑤

我々早稲谷(わせだに)班は総勢20数名。
上流の取水口から下ってゆき、
下流から上ってくる本木班と合流したところで
作業は終了する。

一日の流れと作業上の注意を説明する
浅見彰宏隊長(右端)。
20160504堰さらい⑥

「二人ほど特別部隊に入ってもらいますが、えと‥」
4年前のベトコン作業が頭をよぎり、
ドキッとしたが、幸い若者が指名された。
ちょっと寂しいような・・・

ボランティアたちは
軽トラの荷台に乗って護送され、
早稲谷川の取水口に到着。

20160504堰さらい⑦

川を渡り、作業を開始する。
あとはひたすら、浚(さら)う作業。

20160504堰さらい⑧

20160504堰さらい⑨

20160504堰さらい⑩

20160504堰さらい⑪

20160504堰さらい⑫

途中々々で、珍しい植物を見れば写真を撮ったり、
あるいは山菜を採ったり、
みんなそれなりに楽しみながら前進する。

今年は雪が少なかったせいで潰れた所もなく、
でかい倒木の処理がひとつあったくらいで、
作業的にはおそらく
今までで一番楽な年だったように思う。
体が作業を覚えてきたこともあるかもしれない。
多少の土砂があっても
「ここは(やらなくて)いい」と
地元の人がスルーしていく勘どころは、
今もってつかめないでいるが。

作業を終え、麓(ふもと)に下りる。
20160504堰さらい⑬

この風景を支えているのは、水だ。
風景とは、生命のネットワークの姿でもある。
美しい風景は、安定している。

その土地に適正な数の人がいて、
あたり前の “ 無償の共同作業 ” が成り立てば、
国土も暮らしの土台も守れる。
そんなことを、この国の為政者たちは忘れている。
すべてが経済(金)だけで回っているかのように、
勘違いしている。
おかげで随分と金のかかる(必要な)世の中になった。
お金で解決できないことがたくさんあることも、
みんな知っているのに。。。

作業を終え、打ち上げ。
20160504堰さらい⑭

心地よく疲れた体に、ビールと豚汁がうまい。
例年通り豆腐が一丁振る舞われたが、
定番だったサバの水煮缶は出なくなった。
サバ缶の謎(なぜサバ缶なのか)は解けぬまま・・・

堰さらいが教えてくれていること。
この作業が果たしていることは、
農水省と国交省と環境省と文科省にまたがる
国家安泰の手仕事なのだ。
安全で美味しいコメの安定供給。
国土保全、洪水防止、水の涵養。
生態系と生物多様性の維持。
子どもたちへの食育と環境教育の場。
(ここで獲れた米はいくらであろうとけっして高くない。
  補助金を出して地元の学校で食べられるようにすべきだ。)

しかし村の人々は、補助(税金)など求めず
この価値を維持し続け、
そしていま静かに消えていこうとしている。

劣化の速度を増しているこの国で、
会津山間地の小さな水路保全に
若者ボランティアが絶えないことは、希望である。

僕はそれを確かめたくて来ていたのかもしれない。
堰がつなぎ守っているものが、今年もあることを見たくて。
リフレッシュと少々の罪ほろぼし感と、
酒呑みの本能をないまぜにしながら。

上堰米のお酒

「上堰米のお酒」4合1本で、
1畳分の棚田が守られます。

日本酒を愛する者なら、
これくらいの気概を持って飲んでほしい。
税金も払ってるんだから、
政府広報にいかがでしょうか。

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