2年ぶりの堰さらいボランティア

公開日: : 最終更新日:2016/05/08 生産者・産地情報, 米プロジェクト21, 食・農業・環境

弱音と言い訳を吐きながら続けてきた本ブログですが、
前の「大地を守る会の~」から勘定して、
ついに1,000本の大台に到達しました。
2007年6月29日に2本の記事をアップしてから、
職場の移籍で3ヶ月の休眠期間を挟みつつも、
苦節9年にしてやっと1,000本。
なかにはただのお知らせ記事もあるけれど、
いろんなテーマを取り上げては、
それなりに思いを入れながら書いてきたつもりです。

ひとつの山を登り切ったような感慨もなくはない。しかし、
見れば眼前にあるではないか、もっと高い山が幾つも・・・
「お前はまだまだ登り切ってなどいない!」
- と、そんな声も聞こえてくるのであります。
ここはアスリートにならって
「いえ、まだ通過点ですから」と見栄をきって、
新たな気持ちで前に進みたいと思います。

 

で、1,000本目の記事。
2年ぶりにやってきました、福島県喜多方市山都町。
10年前と全く変わらない風景が出迎えてくれた。

20160504堰さらい➀

「本木上堰(もときうわぜき)春の堰さらい」。
このボランティアがGWの定番になって10年。
2年ぶり9回目の出場。
去年は函南から出られず寂しい思いをしたが、
今年は「何としても行かねば」の思いで車を走らせた。
差し入れ用に、フルーツバスケット自慢の
「アップル&キャロットジュース」(カート缶)を積んで。

5月3日10時、職員と会員の方を乗せ、浦和を出発。
東北道では激しい渋滞に遭い、磐越道を経由して、
喜多方市・大和川酒造店に立ち寄ったのが夕方4時過ぎ。
ここで大地を守る会オリジナル純米酒「種蒔人」を調達。
こちらは「種蒔人基金」からのカンパとなる。

(注‥お酒を飲みながら水と米を守る活動に貢献しようと、
 種蒔人(たねまきびと)1本につき100円を基金として積み立てています。
 キャッチフレーズは
 「この酒が飲まれるたびに水が守られ、田が守られ、人が育つ」。)

現地に到着するや、まずは温泉で汗を流し、
「前夜祭」という名の交流会に突入する。
しかし、いきなり乾杯というワケにはいかない。
ビールに日本酒、山菜など里山料理を前にして、
「本木・早稲谷 堰と里山を守る会」事務局長、大友治さんによる
レクチャーを受ける。

20160504堰さらい②

江戸時代中期、1736年から11年かけて、
山のひだに沿って掘られた全長6㎞の水路。
雪どけ水を受け止め、ゆるやかな勾配を流れるうちに
水はぬるみ、麓の田を潤してゆく。
江戸時代の土木技術の高さを立証する貴重な遺産であり、
280年にわたって人々によって守られてきた
現代(いま)も生きる水脈だ。
「堰」(せき)と言えば小さなダムをさすことが多いが、
会津地方では、このような水路を堰と呼ぶ。

この上に集落はなく、上流にはブナの原生林が広がる。
生活排水や農薬等の影響を受けず、
モリアオガエルやトウホクサンショウウオなど
希少な小動物も生息する、森からの賜物。
これを当たり前のように維持し、暮らしを営んできた
この地の人々の知徳と節度に、脱帽する。

20160504堰さらい③

しかし現代文明の波は容赦なく襲ってくる。
若者は都会に出て年々人は減り、
限界集落とまで呼ばれるようになって、
地区住民だけでは維持するのも困難になってきた。
そこでかつての仲間にボランティアを呼びかけたのが、
ここに新規就農者として移り住んだ浅見彰宏さんである。
それが17年前のこと。
以来ボランティアは増え続け、今年は49名の参加があった。

堰の役割や守ることの意味を語る大友さんもまた、
新規就農者の1人である。
地域の価値が “よそ者” によって再発見され、
新しい形で継承されようとしている。
これは日本の未来の姿を示す、
一つのモデルのようにも見えてくる。

約30分のレクチャーを受け、場は交流会となる。

20160504堰さらい④

ここの棚田で収穫された米を、
浅見さんは「上堰米」と名づけ、お酒も造った。
その「上堰米の酒」と「種蒔人」に
獲れたての山菜料理。
これだけでも来たかいがあったと思わせる至福の時。
加えて地元の方やリピーターたちとの再会、
新しい人との出会い。。。
楽しい夜はあっという間に更けてゆくのだった。

寝袋の中で、ぼんやりと考えた。
この価値をどう伝え、守っていけばいいのか・・・

答えはきっと作業の中にある。あるはずだ。
もしかして、それを見つけたくて、
毎年来ているんじゃないか、お前は。
まあとにかく、明日の朝は早い。寝なくちゃ・・・

そして5月4日、堰さらい当日の朝。
すみません、今日はここまで。

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