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稲田は今年も元気

2015/10/05
  • 生産者・産地情報
  • 米プロジェクト21
  • 脱原発・自然エネルギー
稲田は今年も元気

あ~、今年も行けなかった。
どこへって?
福島県須賀川市「ジェイラップ」(稲田稲作研究会)と
組んで、毎年欠かさず実施してきた
『大地を守る会の備蓄米 収穫祭』である。

今年も10月3日(土)、
東京からバスを仕立てて、
専門委員会「米プロジェクト21」スタッフと
備蓄米ファンの会員さんたちが稲田を訪ねてくれた。
いや、備蓄米という以上に、
ジェイラップのファンといったほうが正確だろう。
それくらいシビレる生産集団なのだ。

今年は参加者が減ったとのことだが、
それでも現地では楽しい交流会を用意してくれた。
感謝の気持ちが募るぶん、
2年連続の欠品は悔しく、申し訳なく思う。

で、お前は何をしていたのかと言えば、
仕事もあったが、
翌日にパルシステム生協静岡の商品展示会に呼ばれていて、
どうにも動けなかった。

パルシステム生協といえば、親会社(大地を守る会)の
ライバルともいえる生協さんだけど、
フルーツバスケットの「手むきみかんジュース」を
高く評価していただいて、
今年の冬はパルさんの産直産地のみかんで
ジュースを絞らせていただくことになっている。

そこで昨シーズンの温州みかんで試作したジュースを、
展示会で組合員さんたちに試飲してもらおう
ということになったのだ。
地元・静岡のメーカーとして、
静岡県下の消費者にPRさせていただく機会となれば
外せない。

お陰さまでジュースは大好評。
用意したジュースがほぼ1時間でなくなった。

「濃厚で美味しい!」-1個1個手で剥いてますから。
「こんなの売ってた?」-いえ、この冬からです。ご期待ください。
「覚えとくからラベル見せて」-ラベルもこれからなんっすよ。
「函南って、内田篤人(の出身地)ね」
  -いとこがウチで働いてますよ。「キャーッ!見たい!」
・・・てな感じで、かなりの手応えを得て終了した。

どの団体の産地であれ、
生産者を下支えするのが加工の役割でもある。
いいジュースに仕上げたいと思う。
そして飲む人をシアワセにできたらいい。
それにしても、
パル生協さんのエプロンして営業する機会があろうとは、
人生って分からないものだ。
親会社には黙っておこう。

 

さて、
米プロ・スタッフの西田職員から収穫祭の写真が届いたので、
罪滅ぼしにアップしておきたい。

たしかに人数は少ないけど、懐かしい顔ぶれが散見される。
みんな元気そうで、よかった。

20151003稲田①

コンバインに乗って稲刈り体験。
手刈りとは違って、こちらは迫力がある。
この迫力は乗ってみないとわからない。

20151003稲田②

いいね。

2011年のあの日から4年。
底なしの怒りと悲しみをこらえながら、
美しい田園を守り続けた生産者たち。
ホントに頑張ったと思う。
もう、見ただけで泣きそうになっちゃうよ。

20151003稲田③

世界一うまい米づくりに挑み続けた「稲田稲作研究会」。
そして3.11を経て、以前も書いたけど、
彼らが獲得した理論と技術は、
いつか世界を救うものとなる。それは間違いない。

僕にとって “ 福島を食べる ” ことの意味はそこにあるし、
であるがゆえに
「福島の再興なくして日本の再興なし」なのだ。
未来のために、福島を食べ続けたいと思う。
おっと、何よりウマいし、を忘れてはいけない。

交流会の様子。
ジェイラップ女性陣のおもてなしはピカイチである。
この場にいない自分が情けなくなる。

20151003稲田④

 

太陽光発電も立派に出来上がっている。

20151003稲田⑤

パネル一枚一枚に福島の怒りと意地と、
未来への希望が込められている。

20151003稲田⑥

20151003稲田⑦

残念ながら「備蓄米」の予約数は減少しているとの報告を
大地を守る会から聞かされているが、
これは未来を守るたたかいである。
息長く続けなければならない。
僕は何を食べるのか(=誰とつながり、支えあうのか)
を問い続けながらー

ジェイラップならびに稲田稲作研究会の皆さん、
ありがとうございました。
この場を借りて、深く感謝申し上げます。

 

最後に、一冊の本を紹介したい。
奥野修司著『放射能に抗う -福島の農業再生に懸ける男たち』
(講談社文庫、800円+税)。

放射能に抗う

伊藤俊彦さん(ジェイラップ代表)を中心とした
稲田のたたかいの軌跡が詳細に記録されている。
2009年に刊行された『それでも、世界一うまい米を作る』に、
3.11後の展開も追加取材して、全面改稿した作品。
僕もちょこっと登場しているんだけど、
『それでも~』から見るとだいぶ出番が減ってしまって、
ちょっと寂しい。
オレもけっこう頑張ったんだよ、とだけは
奥野さんに言っておきたい。

奥野さんはこれで10年以上、
伊藤俊彦を追いかけたことになる。
粘着力の強い大宅賞作家にまといつかれた伊藤さんには、
ご同情申し上げます。

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