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天の風に聞け

2015/05/27
  • 丹那牛乳&酪農王国オラッチェ
  • 生産者・産地情報
天の風に聞け

本日、第3セクターである「酪農王国株式会社」の
株主総会ならびに取締役会が開かれ、
「取締役」という大任を拝命しました。
大地を守る会とフルーツバスケット(FB)は酪農王国の株主で、
大地を守る会・藤田和芳社長とFB・加藤保明社長は
設立時からの取締役でもあるわけですが、
加藤社長と交代する格好となります。
「王国」設立準備から深く関わってきた加藤さんの後任としては
実に心もとない配役ですが、
ま、やれるだけのことをやるまで、です。
(わりと開き直りの早いタイプなんで・・・)

責任が伴う立場となり、今まで以上に
酪農王国オラッチェの発展も考えながら行動せねばと
気を引き締め直しています。
オラッチェの発展とはイコール地域の発展だと思っています。

 

さて今日は、一冊の本を紹介させて頂きたい。
松藤行雄著
『 天の風に聞け -有機農業の「大真理」を捉える 』(文芸社刊)

松藤『天の風に聞け』

本の帯には
「自然に寄り添い、自然の力や治癒力に耳を傾ける
自然との共生の営み、
農業における理想と現実との相克、
経済的な利益との対立によるさまざまな葛藤の中で
繰り返す試行錯誤、そして挫折-」とある。
初版発行日(4月15日)の直前に
松藤さんから送られてきた。

松藤行雄さん、68歳。
長崎県口之津町(現・南島原市)に生まれ、
今も当地で有機農業を続ける現役の農家である。

1983年に長崎有機農業研究会が設立された時の中心メンバーで、
大地を守る会とはその時からのお付き合いとなる。
91年には(株)長有研の設立に参画。
数々の苦労を重ねたのち、昨年長有研を離れ、
今は長年の夢をかけて仲間と立ち上げた生産集団
「雄とピア」の代表を務める。
「雄」は詩人でもある松藤さんのペンネームからとられている。
いや正確には、演歌の作詞家「雄 勝道」だ。

有機農業を追い求め続けた演歌詩人・松藤行雄の
苦闘の半生が赤裸々に綴られている。

高校卒業とともに農業を継ぎ、
青年団活動に明け暮れ、
しかし農業のあり方への疑問から有機農業に目覚める。
それからである。
地域との軋轢にもがきながら、
有機の技術(哲学)の追究とともに販路の開拓まで、
身を粉にし先頭に立って走り続けた。

挫折は津波のようにやってくる。
第一波、第二波と。
それでも信念を貫こうとする人生は、
「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんにも通じるものを感じるが、
違いは常に仲間がいたことである。
ただし仲間がいるということは、時に足枷にもなる。
組織の分裂を幾度か経験することになるわけだが、
だからこそ、人とのつながりの大切さが
より深く身に染みてくる。

「鬼の松藤」と恐れられながらも信頼され、
多くの人を巻き込んできた松藤さんの生き様が伝わってくる。
思春期のトラウマも、さらけ出すことによって乗り越えたいと、
この執筆に人生の節目をかけた覚悟も感じさせる。

あとがきから-

自分探しの旅の中で暗く長い迷路に入り、
もがき苦しんでいる若者が
一人でも本書を手にしてくれるご縁を願うばかりである。

念のために。
本書は自費出版ではありません。
アマゾンでも購入できます。
有機農業を目指す若者に、いや、
道に迷っている中堅サラリーマンにおススメしたい気もする。
ど根性路線の、演歌ではありますが。

母なる大地に 抱かれて
つないだ生命よ 若苗よ
強く 強く根を張れ 枝をさせ
試練の嵐が もうすぐ来るぞ
お前と生きる 農の道
- 「農の道」(作詞/雄 勝道)の一節から-

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