田園を守る、未来からの宣託として

公開日: : 最終更新日:2015/05/27 かんなみ百景, 米プロジェクト21

昨日は大阪で都構想の是非を問う住民投票が実施され、
緊迫した競り合いとなって、
不謹慎ながら面白がって開票速報を追いかけてしまった。

都構想の是非はともかくとして
(どちらにせよ行政と住民の意識次第だと思うし)、
みんなの関心と参加意識が高まったことにこそ、
今回の最大の成果があったように思う。
政治は日々の暮らしに直結しているわけだから、
個々の政策が我が事としてとらえられ、みんなで議論し、
参加しようという空気や場をつくられることが必要だ。
それは政治家が意識しなければならない仕事でもあろう。
若者が投票に行かないと嘆くのは簡単だが、
諦めや無関心が広がるのは政治の堕落っぷりが原因でもある。
相関関係で進んでいるとはいえ。

その意味で、橋本さんの「負けは負け」会見での
「日本の民主主義は素晴らしい」
「大阪の人は日本一政治に詳しい人たちだ」
発言は、評価したいと思う。
かなり危ない人物と思っていたが、なかなかに潔く、
最後だけは好感が持てた。
ただ、いま政治に最も敏感で詳しいのは
沖縄県民だろうとは思うけど。
昨日の沖縄県民大会には3万5千人の参加があり、
「辺野古新基地NO」のプラカードが掲げられていた。

ここで踵を返してソーリを叩きまくる・・・
とやりたいのが本音なんだけど、
寝られなくなりそうなので、やめます。
やめますけど、、、急激に危険度を増していると
感じているのは僕だけではないよね。
堂々とした詭弁とすり替えで、国民はまるで
ゆでガエル (水から徐々に温度を上げていくと、
カエルは逃げることなく最後に茹で上がってしまう)
のように慣らされていってるみたいだ。
これはいつか来た道だろう。
この怒りは、いずれまとめて放出したい。

 

さて昨日は、
26年目を迎えた「大地を守る会の稲作体験」の田植えが
千葉・山武の田んぼで実施された。
ただ僕は仕事の都合で出られず、
25年続けてきた「田植え」をついに欠場となってしまった。
数年前から若手中心の実行委員会に任せるようになったので、
アテにされてないとはいえ、やっぱ寂しい。

今日、実行委員スタッフから写真が送られてきた。
去年検討した新しい田植え方法が実践されていて、
「やりましたよ~、どうすか!」
の声も弾んでいる気がした(文字だけど)。

名づけて、ストライプ・マルチ。

2015体験田・田植え①

紙マルチを使っての田植えでは、
田植え後に紙がはがれたり苗が浮いたりして、
毎年悩まされていた。
欠株になっても紙が敷かれているため入れず、補修できないのだ。
そこで昨年、マルチの間に人が入れるよう間隔を空けて
植えてみてはどうだろう、と考えた。
まあ大勢での手植えだからやれることではあるけど。

やってくれたのね。
なかなかいい感じだ。

2015体験田・田植え②

いい写真だね。
こんな光景が好きでやっていた、と言ってもいい。
2回の草取りのどっちかには出かけるから、
と決意表明だけはしておこう。

かたや函南の風景。
標高のある盆地なので平野部より遅いが、
こちらも田植えが進み始めている。

2015051801

サギがやって来ている。
耕起して水を張ると、
餌である小動物が増えるのだろうか。

2015051802

コメを作りたい人間にとっては厄介な奴らなんだけど、
それでもなんだか共生しているみたいだ。

2015051803

2015051804

いい風景でしょう。

2015051805

ひとつ離れた集落には、
こんな里もある。

2015051806

2015051807

この盆地では、初期の除草剤散布以外に
農薬散布がない。

2015051808

自然農法のグループもあって、
時期がくれば蛍も乱舞する静かな里である。
食べて支えてくれる人さえあれば、美しい日本は守られる。
それはTPPとは真逆の「倫理」である。

「戦後レジュームからの脱却」を宣言し、
3年前の総選挙ではTPP反対を掲げた人が、
アメリカの議会では
戦後レジュームを強化するような演説をやって、
「TPPを一緒に成功させましょう」と叫んだ。
危険な場所に自衛隊が行くことはないと説明しても、
集団的自衛権を認めるなら、いざとなれば
日本の兵力は米軍の指揮下に入って動くことになる。
オスプレイは早くも東京(横田基地)に配備されようとしている。
嘘に丸め込まれていってないか。
沖縄は他所の話ではない。
いや、やめとこう。眠れなくなる。

いま、美しい田園を残す。
これは未来からの宣託だと思っている。

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